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版画工房N組は2012年に兵庫県の但馬地方の小さな村に設立されました。世代の異なる3名のスタッフでユニットを
組んで共同制作をしています。ここは小さな集落とはいえ、周りには50を超える大小の古墳群があります。
自然の美しいこの環境を考え、私たちは廃棄された物を再利用してRe・Recycleをモットーにオルタナティブを志向
した版画工房の活動をしています。合理的になりすぎた今の時代に、もっと物語性にとんだ版画を提供したいと考え
ております。最近は手作り再生紙でブック・アートの制作も始めました。
楽しい版画物語がこの小さな村から発信出来ればと考えています。


今月のN組版画 (3月)




                                         
                       《Chocolate工場 VIII》2024
                        N組製手漉き再生紙+楮上にコラグラフ
                        H/22×W/15.5cm  Edition :1/1

  
 Chocolate工場

 いま世界中でチョコレートの大ブームが起こっている
 その美味しさは 人類に味覚革命に近い影響力を発揮し
 美しいチョコレート包装デザインは 若い世代層には悲鳴すら上がる
 その例をみない味の美味しさには 気絶する人すら現れているそうだ
 しかし製品の素材や生産方法はまったく公開されず 極秘で誰にも分からない
 そしてチョコレート工場はきまって各国の廃村地帯など目立たない場所にあり
 以外と地球外生命体の集団がここを占拠して 活動しているのかも知れない



 ©版画工房WERK-STATT N組


今月のN組版画 (2月)




                                        《新種SN-1202 IX》2023
                                        N組製手漉き再生紙+楮上にコラグラフ
                                        H/23×W/31.5cm  Edition :1/1
 
 
 新種SN-1202

 近頃 世界中の宇宙専門家たちの間で「新種」に関して熱い話題でいっぱいだ
 地球の周りを漂うデブリのチリから新たな新種が生まれたらしい
 人類がまったく想定していなかったことが 宇宙空間で起こっているらしい 
 この個体グループには「新種SN-1202」という新たな名称が与えられた
 どうやらこの新種は 小さな金属デブリを食糧として成長を続けているようだ
 人類が無責任にまき散らした宇宙ゴミから とんでもない新種が生まれたのだ
 広大な宇宙空間で 人類の知識では及びもつかない事が起こっている


 ©版画工房WERK-STATT N組


今月のN組版画 (1月)



                                       
                       《胞子の旅 Ⅷ》2023
                       N組製手漉き再生紙+楮上にコラグラフ
                       H/22×W/15.5cm  Edition :1/1


 
 胞子の旅

 母体から飛び出した胞子の数々 風に乗って旅が始まる
 どこに着地するかはまだ分からない
 遠く離れた谷間か 以外と近くの森の日陰かもしれない
 オス・メスの関係がなく 新たな着地点で発芽を開始し繁殖をする
 シダやコケやキノコの生殖細胞の生態
 人間たちが呼吸をして生きる空間で 摩訶不思議な自然界もある
 私たちの目には見えない 想像をこえるドラマが起こっている


 ©版画工房WERK-STATT N組