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版画工房N組は2012年に兵庫県の但馬地方の小さな村に設立されました。世代の異なる3名のスタッフでユニットを
組んで共同制作をしています。ここは小さな集落とはいえ、周りには50を超える大小の古墳群があります。
自然の美しいこの環境を考え、私たちは廃棄された物を再利用してRe・Recycleをモットーにオルタナティブを志向
した版画工房の活動をしています。合理的になりすぎた今の時代に、もっと物語性にとんだ版画を提供したいと考え
ております。最近は手作り再生紙でブック・アートの制作も始めました。
楽しい版画物語がこの小さな村から発信出来ればと考えています。


今月のN組版画 (2月)




                                         
                         《Quintet IX》2025
                         N組製手漉き再生紙+楮上にコラグラフ
                         H/22×W/15.5cm  Edition :1/1

 
 
 Quintet

 この5人組は個性豊かな演奏家で ちょっとおどけものたちでもあった
 笛やピアノやサキソフォン、歌や駄洒落を交えて人々を笑いに誘う
 時にはユーモア溢れる 強烈な世相批判も行なう
 不景気の暗い世の中から解放され 早く明るい世界を取り戻したい
 人は美味しいものもほしいが お互いの会話や信頼や心のゆとりもほしい
 もう閉じこもりはやめ 孤立から抜け出し 皆に加わり会話や交流を始めよう
 多様性豊かな自然界の生きもののように 人の個性の違いもすばらしい



 ©版画工房WERK-STATT N組


今月のN組版画 (1月)




                                        《伝達の塔 Ⅴ》2024
                                         N組製手漉き再生紙+楮上にコラグラフ
                                         H/23×W/31.5cm  Edition :1/1
 
 
 
 伝達の塔

 この南国の小さな島には 伝達の塔とよばれる場所がある
 島民だけではなく、鳥、昆虫、動物、植物などがお互いの情報を伝える場所だ
 塔には総ての伝達機能があり 津波の非難場所でもある 
 いつの時代に生まれたのかは不明の伝達の塔は 生命の集合体のようでもあり
 地球の危機的な環境状況の中で 島に生きる総ての生命体をまもる機能がある
 人間が生み出したAIやコンピューターをはるかに超える存在であり
 この塔は未来のノアの箱船になるかも知れない
 

 ©版画工房WERK-STATT N組


今月のN組版画 (12月)




                                         《先住民の記憶 VII》2024
                                         N組製手漉き再生紙+楮上にコラグラフ
                                         H/23×W/31.5cm  Edition :1/1
 
 
 先住民の記憶

 アマゾンの森の奥で 先住民の残した巨大な石の記念碑が発見された
 石の無いジャングルに どうやってこのような石を運んだのかも不明だ
 自然のままの広大な森林に 近代化の波が押し寄せ伐採が行なわれている
 貴重な植物や動物たち そしてそこに住む人たちも消えていった 
 それでも先住民の残した記憶の石には 強力な磁気のような不思議な力があり
 石の周りの自然環境に変化が現れ 新たな生命誕生の奇跡が起こっている
 環境汚染に悩む人類に この石は未来に解決のヒントを与えるかも知れない
 

 ©版画工房WERK-STATT N組