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版画工房N組は2012年に兵庫県の但馬地方の小さな村に設立されました。世代の異なる3名のスタッフでユニットを
組んで共同制作をしています。ここは小さな集落とはいえ、周りには50を超える大小の古墳群があります。
自然の美しいこの環境を考え、私たちは廃棄された物を再利用してRe・Recycleをモットーにオルタナティブを志向
した版画工房の活動をしています。合理的になりすぎた今の時代に、もっと物語性にとんだ版画を提供したいと考え
ております。最近は手作り再生紙でブック・アートの制作も始めました。
楽しい版画物語がこの小さな村から発信出来ればと考えています。


今月のN組版画 (10月)




                                         
                        《Mama ハディ IX》2024
                        N組製手漉き再生紙+楮上にコラグラフ
                        H/31×W/23.5cm  Edition :1/1

 
 Mama ハディ

 ハディは西アフリカの砂漠に近い 土壁でできた小さな集落に住んでいる
 今日は特別な日で 手持ちの一番綺麗な模様の衣装を着て出かける所だ
 大きな体に陽気な性格で 村では村長以上に好かれ Mama ハディとよばれ
 もめ事や相談にも気前よく応じて 村人の信頼度は高かった
 今日は村の祭りが開催され 近くの村々からも多くの人々が集まって来る
 Mama ハディは踊りも上手く 太鼓に合わせて踊るのがお得意
 近くの薮の中からは 彼女に助けられた動物達も集まり見学する



 ©版画工房WERK-STATT N組


今月のN組版画 (9月)




                                         《おはやし X》2024
                                         N組製手漉き再生紙+楮上にコラグラフ
                                         H/15.5×W/22cm  Edition :1/1
 
 
 おはやし

 すっとこ どっこい ザイザイ コンチキ トントン
 太鼓や笛の音とともに にぎやかな おはやしが秋空に響きわたる
 空では パタパタ スイスイ ギーコギーコ と奇妙な羽ばたき音
 赤い羽根を付けた 昆虫ドローンのような飛行物体も登場
 この小さな町のお祭りは 地上の人間達も含め空も賑やかで楽しそう
 鳥や大きな羽の昆虫達も お囃子に合わせてパタパタ スイスイ飛び回る
 人、楽器、機械、生き物達が一体化し混ざり合い 生きる喜びが溢れる
 

 ©版画工房WERK-STATT N組


今月のN組版画 (8月)




                                         《ZERO号の旅 X》2024
                                         N組製手漉き再生紙+楮上にコラグラフ
                                         H/23×W/31.5cm  Edition :1/1
 
 ZERO号の旅

 ZERO号の始めての旅が始まった
 この最新ロケットは 陸上はもとより水中でも宇宙でも活動が出来る
 機体は生き物にちかく 金属と生物の皮膚の様なもので覆われていて 
 動きも一方方向だけではなく 動物のように自由自在に動ける
 時々 機体から噴射する排気ガス内には 
 カエルの卵に似た透明なものが排出され 空中で浮遊しながら成長を開始
 新たな小さなロケットの子どもが誕生する 
 

 ©版画工房WERK-STATT N組