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版画工房N組は2012年に兵庫県の但馬地方の小さな村に設立されました。世代の異なる3名のスタッフでユニットを
組んで共同制作をしています。ここは小さな集落とはいえ、周りには50を超える大小の古墳群があります。
自然の美しいこの環境を考え、私たちは廃棄された物を再利用してRe・Recycleをモットーにオルタナティブを志向
した版画工房の活動をしています。合理的になりすぎた今の時代に、もっと物語性にとんだ版画を提供したいと考え
ております。最近は手作り再生紙でブック・アートの制作も始めました。
楽しい版画物語がこの小さな村から発信出来ればと考えています。


今月のN組版画 (12月)




                                         《先住民の記憶 VII》2024
                                         N組製手漉き再生紙+楮上にコラグラフ
                                         H/23×W/31.5cm  Edition :1/1
 
 
 先住民の記憶

 アマゾンの森の奥で 先住民の残した巨大な石の記念碑が発見された
 石の無いジャングルに どうやってこのような石を運んだのかも不明だ
 自然のままの広大な森林に 近代化の波が押し寄せ伐採が行なわれている
 貴重な植物や動物たち そしてそこに住む人たちも消えていった 
 それでも先住民の残した記憶の石には 強力な磁気のような不思議な力があり
 石の周りの自然環境に変化が現れ 新たな生命誕生の奇跡が起こっている
 環境汚染に悩む人類に この石は未来に解決のヒントを与えるかも知れない
 

 ©版画工房WERK-STATT N組


今月のN組版画 (11月)




                                         
                        《精霊の遊び場 VIII》2024
                        N組製手漉き再生紙+楮上にコラグラフ
                        H/22×W/15.5cm  Edition :1/1

 
 精霊の遊び場

 地球から遠い宇宙の果てに浮かぶ小さな星MS-5で起こったお話です
 この星は暗くて寒く 生きものはどこにも存在していなかった
 そこに地球の人類が打ち込んだ実験ロケットの残骸の一部が残っていた
 この金属表面の一部が 星の磁気に反応して不思議な変化を起こしたのだ
 ロケット内の計器が この変化に微妙な反応を示し情報を送って来た
 どうやら小さな精霊たちが生まれ そこが遊び場になっているようだった
 いずれ精霊たちは この星で新たな生命体に進化をとげるのかも知れない



 ©版画工房WERK-STATT N組


今月のN組版画 (10月)




                                         
                        《Mama ハディ IX》2024
                        N組製手漉き再生紙+楮上にコラグラフ
                        H/31×W/23.5cm  Edition :1/1

 
 Mama ハディ

 ハディは西アフリカの砂漠に近い 土壁でできた小さな集落に住んでいる
 今日は特別な日で 手持ちの一番綺麗な模様の衣装を着て出かける所だ
 大きな体に陽気な性格で 村では村長以上に好かれ Mama ハディとよばれ
 もめ事や相談にも気前よく応じて 村人の信頼度は高かった
 今日は村の祭りが開催され 近くの村々からも多くの人々が集まって来る
 Mama ハディは踊りも上手く 太鼓に合わせて踊るのがお得意
 近くの薮の中からは 彼女に助けられた動物達も集まり見学する



 ©版画工房WERK-STATT N組