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2025-08-25 Blog
版画工房N組は2012年に兵庫県の但馬地方の小さな村に設立されました。世代の異なる3名のスタッフでユニットを
組んで共同制作をしています。ここは小さな集落とはいえ、周りには50を超える大小の古墳群があります。
自然の美しいこの環境を考え、私たちは廃棄された物を再利用してRe・Recycleをモットーにオルタナティブを志向
した版画工房の活動をしています。合理的になりすぎた今の時代に、もっと物語性にとんだ版画を提供したいと考え
ております。最近は手作り再生紙でブック・アートの制作も始めました。
楽しい版画物語がこの小さな村から発信出来ればと考えています。
《あぶないぞ ! VII 》2025
N組製手漉き再生紙+楮上にコラグラフ
H/15.5×W/22cm Edition :1/1
あぶないぞ !
二人の屈強な男が 太平洋の島々をめぐる長い船旅に出かけた
錆びきったオンボロ船は 長旅に何とか持ちこたえるギリギリのところ
南洋の島々では 彼らの友人達が首を長くしてまっている
二人は世界的なカンフーの名人で 島々で彼らに指導を与える
退屈な海上生活に飽きて 二人はときどき船上でも格闘技の練習をする
落水の危険があり 水面下では巨大な魚が大きな口を開けてまっている
あぶないぞ!カンフーの名人よ 水中では何もできないぞ!
©版画工房WERK-STATT N組
《虫さんのお家 VI 》2025
N組製手漉き再生紙+楮上にコラグラフ
H/15.5×W/22cm Edition :1/1
虫さんのお家
蜂たちの活動が無かったら 植物の花の受粉が起こらず実もなりません
地球上に存在する植物も動物も 全てが共存し合って生きています
生命体の存在には 無駄なものは一つもありません
人間の環境破壊により すでに多くの貴重な生き物たちが滅びてしまいました
このような悪い環境から 命が守られる虫さんのお家があったらと思います
人の手をかりずに自然に発生した まったく新しい生き延びの空間
自然界には人の知識や想像を超える凄さと驚きがあります
©版画工房WERK-STATT N組
《黄土のモニョ IV》2025
N組製手漉き再生紙+楮上にコラグラフ
H/22×W/15.5cm Edition :1/1
黄土のモニョ
私は黄河上流の砂漠地帯 黄土の地下で モニョモニョしながら住んでいます
Mが赤く変形してしまい 小さな生き物 黄土のモニョになりました
ここでは何年も雨が降らず 最近奇跡的に大雨が降ったのです
黄色い土が水分を含み緑色に変わり 多くの小さな仲間が新たに生まれました
人間中心の生活習慣により 地球の気候が大変動をおこしています
大都市や島々は水没化が進み 将来は人が住めなくなるかも知れません
砂漠の黄土地帯は森林が生まれ 新たな生きものたちの生活圏になりそうです
©版画工房WERK-STATT N組