版画工房 WERK-STATT N組の活動


工房独自のオリジナル版画共同制作、工房独自の版画用再生紙の製作
ワークショップ:子ども〜大人対象のコラグラフ・モノタイプ版画、銅版画、紙漉きなど
展覧会:国内、海外での版画工房WERK-STATT N組版画の展覧会、児童絵画展などの企画展
レクチャー:版画分野を超えた幅広いテーマのレクチャーを開催、人との交流活性化
出前授業及び出前ワークショップ:小学校、幼稚園、文化施設などの他、幅広い分野

ヴェルク-シュタット
WERK-STATT N組いわれ

Werkstattはドイツ語で手工業者の仕事場や芸術家などの工房を表す言葉です。
Werkは、手作業や芸術家の作品も同時に意味しています。
Stattは場所を意味しています。私たちの工房は、恵まれた自然や多くの歴史的
な古墳などに囲まれた宮内集落にあり、この場所に調和できるよう心がけます。
工房の周りは美しい自然と、エコの畑や田んぼや庭、そして睡蓮や蓮の咲くビオ
トープもあります。工房の庭には野鳥や昆虫、カエル、狐、ムジナなども訪れま
す。N組のNはスタッフの頭文字からきていますが、背景にNature=自然の力
があります。私たちはお互い様々な個性を出し合って楽しいN組をつくりました。
<組>は何かをするために仲間になり共に行動し新たな組み合わせを作っていき
ます。私たちは些細ですが、版画を通じて皆さんと共に新たな明るい生活環境の
創設に協力できればと考えております。




WERK-STATT N組目標
re・recycle

私たちは版画を刷るだけの工房ではなく、re・recycleを提唱した、オルタナテ
ィブな版画工房です。そして工房独自のオリジナル版画をスタッフ3名で共同制
し、自分たちの版画を刷る用紙や、工房独自の再生紙もつくります。
ここで生まれた版画はWERK-STATN組のサインが入ります。基本的には身の回
に溢れるようにある、捨てられた物を再利用した芸術表現を目指します。
リサイクル版画で物の寄せ集めの版画による新たなコラージュ表現といえるかも
しれません。今まで高度経済成長ばかりをめざして来た私たちの社会は、自然を
壊しながら物の溢れる見かけだけの世界を作って来ました。
世界では人の予測を超えた巨大な自然災害が多発し、人的な環境破壊も続いてい
ます。このような時代に生きる私たちは新たな価値観の創設を試みながら新しい
会をめざしたいものです。





スタッフの紹介


現在は以下のN組のスタッフ3名によって運営
されています。
企画により不特定多数のスタッフに変化します。



長岡國人(Kunito NAGAOKA)

多摩美術大学を卒業後、東京でグラフィックデザイナーとして広告代理店で働く
が、1966年ドイツに移住。ベルリン国立芸術大学で版画と絵画を学ぶ。
25年間ベルリンに住み、銅版画家として主にヨーロッパとアメリカで個展や国際
版画ビエンナーレで活躍する。ベルリンの壁崩壊後の1991年に帰国し、2012年
まで京都精華大学の版画コース教授。2012年から5ヵ年プロジェクトで世界文化
遺産「アルメニア十字の石・拓本プロジェクト」を実施。現在はアルメニア十字
石拓本記録集の本をヨーロッパで出版するために準備中。
海外のワークショップ開催や講演、執筆活動もする。
兵庫県朝来市和田山宮内アトリエを構え一部を開放し、版画工房WERK-STATT
N組を主宰する。
京都精華大学名誉教授。造形作家。



内藤絹子(Kinuko NAITO)

大阪生まれ。1989年-93年京都精華大学で版画を学び卒業、1995年に同大学院
を修了。銅版画の技法で手づくりのインクや古紙などを用い、文字をテーマにし
た「祈りの言葉」シリーズが生まれる。独自の転写版画技法を考案し、絵画表現
へと展開する。1994年にギャラリー無有(京都)で初個展。1996年に朝来市に
移住し、制作とともに畑仕事を始める。このような環境から作品が生まれる。
2000年「VOCA展2000」で奨励賞。2008年あさご芸術の森大賞展、準大賞。
2009年兵庫県芸術奨励賞。2016年亀高文子記念ー赤艸社(せきそうしゃ)賞受賞。
神戸や岐阜、ローゼンハイム(ドイツ)、リール(フランス)などで、現場制作や
インスタレーションを実施。祈りの言葉1993-2015 内藤絹子展(篠田桃紅美術
間/関市役所北庁舎7階)」において、今までの代表作が2ヶ月間にわたり、2017年
一般公開される。造形作家。 http://kinukonaito.wix.com/website


中村真由子(Mayuko NAKAMURA)

2006年-2010年に京都精華大学で版画を学び、2012年に同大学院版画修了。
2012年-2013年京都精華大学版画コースアシスタントを勤める。2012年8月版画
工房WERK-STATT N組の開設に携わり、当初からスタッフとして参加。
植物繊維に興味を持ち主に紙造形に取り組む。在学中にタマネギ繊維に可能性を見
出し、「皮膚」をテーマにした様々な表現を試みインスタレーションや、グループ
展などで活動中。然豊かな環境の中にあるN組工房での日々の活動や周辺の自然
写真に記録している。また国内外でのN組活動・展覧会の記録撮影や夏のN組オリ
ジナル版画再生紙の製作準備の担当。